ウォー・ボーイズ Mad Max～Fury Road 続き

マッドマックス Fury Road の舞台は人類が核兵器を用いた大量殺戮戦争を勃発させ、生活環境は汚染され、生存者達は物資と資源を武力で奪い合い、文明社会が壊滅した世界である。
ウォー・ボーイズWAR BOYS は身体を環境汚染に蝕まれており、寿命も通常の半分ほどしかない。

ウォー・ボーイズの1人、ニュークス Nux も首の付根、左側に病変腫の大小2つの瘤があり、それぞれ「ラリーとバリー」と名付け友人として扱い、常に輸血を必要とするほど衰弱著しい状態

というわけで、ここでマックスは何をやらせられているかというと

ニュークス・カー（ウォーモンガー・モービル）THE NUX CAR の前の十字棒にマックスが縛り付けられているのだが、運転するニュークスと鎖と輸血チューブで繋がれている。つまりマックスは生きる「輸血袋」。
シタデルの占領者で、周辺テリトリーを支配する武装集団の首領イモータン・ジョー Immortan Joe も大気汚染が原因で肺疾患を患っており、呼吸する手助けのための生命維持のスカル（頭蓋骨）を模した特殊マスクを付けている

この、お方のマスクと同じである


Mad Max～Fury Road のバックグランドは、核兵器を用いた大量殺戮戦争後のディストピアである。冒頭の写真はアメリカのアリゾナ州にあるタイタンミサイル博物館核ミサイルサイロの写真だそうだ。Mad Max～Fury Road の1シーンと言われてもデザインに違和感が無い。このタイタンミサイルが発射された後は、Mad Max～Fury Road のような暴力が支配する世界が待っているかもしれない。しかし大半の人類が死ぬだろうから、そのような暴力の支配を受けることが無いかもしれないから安心しよう。
私は待つことが苦手。時間が制御できない状態は耐えられない。時間の収支を付けるためにオーバーワークも厭わないし無理もする。このストレスは私の理性をも支配する。密に埋まった計画表が好きだ、実行可能かどうかに関わらず。しかし、どこかの見も知らない誰かが、いつタイタンミサイルの発車ボタンを押すか分からない。私があとどれだけの時間、これから生きられるのかどこかの見も知らない誰かの制御下にあるというのだ。
つい70年前、いきなりどこかの見も知らない誰かに生きる時間を止められた大勢の人たちがいた。私は待つことが苦手だ、だからいつ死ぬかは自分で決める。

お年寄りが泣く姿を見るのが辛い。彼らはなぜ自分だけが生き残ってしまったのか、なぜ助けられなかったかを自分を責めて懺悔し後悔して涙するのだ。彼らは少しも悪くないのに。そこに居たというだけなのに、人の命という重い十字架を一生背負わなければならい。長生きすればするほどその苦役は続く。なんと理不尽な
最近のキレる老人は戦争の記憶が無い、または戦争を忘れてしまった人たちなのだろう。忘れるということは恐ろしい