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ルーヴル美術館展 と Restaurant Ryuzu レストラン リューズ [エンターテイメント]

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ルーヴル美術館展
国立新美術館。黒川紀章、最期の設計。建築と芸術の線引きも難しいですね。
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チケット1,800円
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撮影禁止だとよ。御本家ではフラッシュ使わなければ、写真撮影OKなのに。
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ヨハネス・フェルメールJohannes Vermeer「天文学者」1668年 カンヴァス、油彩 50×45cm 本展示の目玉
Jan_Vermeer_-_The_Astronomer.JPGwiki より
1886年以来ロートシルト家の所蔵。1940年ナチス・ドイツに接収されるが、第二次世界大戦後オーストリアで発見され、ロートシルト家に返却される。その後ルーヴル美術館の所蔵。ロートシルト家すごい。
ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer、1632年10月31日? - 1675年12月15日?)
レンブラントと並び17世紀のオランダ美術を代表する画家とされる。初め物語画家として出発したが、やがて風俗画家へと転向していく。静謐で写実的な迫真性のある画面は、綿密な空間構成と巧みな光と質感の表現に支えられている。現存する作品点数は、33~36点と少ない。出生年が不明など、彼の生涯は詳しくは分かっておらず、どのように絵画を習得したかは不明である。何分に寡作。美術史上、孤高の天才と言われる。日本でも人気がある画家ですね(だから、わざわざルーブルから運んできた)。
で、
「天文学者」が描かれた1600年代は科学革命の時代と言われています。中世以来の迷信や因習から脱して、実験や観察を重視した体系的知識、つまり科学が生まれた。1616年にガリレオが地動説について異端審問所審査を受け、同33年ローマ教皇庁から、終身刑を受けている(ローマ教皇庁が天動説を放棄し、地動説を承認したのは、1992年!)。慣性の法則、ケプラーの法則、万有引力の法則が相次いで発表されて、地動説が” 科学的 "に揺るぎないものと証明された時代に「天文学者」が描かれたのは、偶然ではないだろう。色彩は地味だが、窓から射す一方向の光が、地球儀と天文学者とを照らし浮き上がることによって陰陽を作り、地味さを補って余る。机や家具、窓は垂直、水平、また遠近法で描かれ、見る側を不快や不安にさせない。その他の静物は影となって塗りつぶしてある。フェルメールがこだわったのは、この完璧な構図。天文学者が何を思うか、それはフェルメールにとってどうでもいいことだったのかもしれない。

このルーブル美術館展で展示されている絵画で、教科書に載るクラスの画家(私は美術の教科書に載っている画家くらいしか興味が有りません知りません。すまん)は、レンブラント、ドラクロワ、ミレーが1点づつ。どれも暗くてパッとしない画でした。そして、それ以外は、私にはどうでもいい絵ばかり。どの絵も、ルーブルの常設展示じゃないだろう?

画家は聖人ではありません。逆に、自己主張が強い人たちです(ヤバい人、アル中や草やってるの?みたいな)。ちなみにフェルメールは画商だったと言われます。それが寡作の一因。フェルメール含め死後評価された画家の方が多いかもしれません。時代時代で絵画を生業としていたという意味は違うと思います、例えばパトロンがいたり、ヒモであったり。哲学者、宗教学者はマシかもしれません。しかし引いてしまうエピソードを持つ画家や作家は大勢います、マジで。
天文学者が異端審問所審査され、生死を左右された時代ですから、芸術も命がけだったのかもしれませんが。機会があれば書きたい、画家の人と也を。
ではルーブル展で有名と言われる画家とその展示絵画を紹介します

ジャン・シメオン・シャルダンJean-Baptiste Siméon Chardin ロココ時代のフランスの画家
《買い物帰りの女中》La pourvoyeuse 1739年 47×38cm 油彩
美しい明暗法の効果、特に日に照らされた裏庭に続くドアの開口部に見られる洗練された効果
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フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワ Ferdinand Victor Eugène Delacroix フランスの19世紀ロマン主義を代表する画家
《鍛冶屋》Le forgeron 1822年 32.3×23.5cm 油彩
仕事台の前に立つ鍛冶屋。金属を叩こうとする両腕の激しく的確な身振りは、この未完成の構図に現実的な主題を与えている。
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有名でも” 未完成 "はいかがなものか。私も草稿をツルっとすべって「公開」しちゃうことがありますが、恥ずかしいというか” オチ ”を先に晒しちゃうようで非常にもったい無くて痛い。ドラクロワもそう思ってるんじゃ?
ドラクロワはこっちが有名(ルーブル美術館本店)
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ジャン=フランソワ・ミレーJean-François Millen 19世紀のフランスの画家。私の好きな画家。
《箕のをふるう男》Un vanneur 1855年 38×29cm 油彩
ミレーは風俗画を歴史画の位に格上げし、畑の農夫の営みや労働者の習慣といった、日常生活の崇高性を証明している。(?だそうだ)
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《落穂拾い》を見にオルセーに行きたかった。買い物に2日間無駄遣いしたからさせられた。激おこプンプン丸

ジャンドメニコ・ティエポロGiovanni Domenico Tiepolo イタリアの画家、エッチング製作者。彼の父ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロGiovanni Battista Tiepolo は18世紀のイタリアを代表する偉大な画家であり、ルネサンス期の美術絵画の伝統を締めくくる最後の巨匠(お父さんの方が有名)
《大道芸人》または《抜歯屋》Le Charlatan ou L'arracheur de dents 1754-1755年 81×110cm 油彩
抜歯屋の描写は風刺的な表現をもたらす。当時は医療行為とみなされなかった。日常生活と同様に戯画された詐欺師に対する警告から着想を得た、興味深い寸劇とあらんとしている。
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ピーテル・ブリューゲル(父)Pieter Bruegel de Oude 16世紀の現在のベルギーの画家
《足なえ達》Les mendians 1568年 18.5×21.5cm 油彩
各々の被り物が当時の社会階級・職業を示しており風刺たっぷりに社会階級を演じているのかもしれない。
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ブリューゲルの作品はウィーン美術史博物館が揃っている。ブリューゲルって” ほのぼの ”ってイメージでしたが、結構えぐい絵を描いてますな※考察追記しました

レンブラント・ハルメンス・ファン・レインRembrandt Harmensz. van Rijn 17世紀を代表するオランダの画家
《聖家族》または《指物師の家族》La Sainte Famille ou Le Ménage du menuisier 1640年 41×34cm 油彩
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「光の魔術師」。しかし明るさ、コントラストについては、もう少し輝度を明確にした方がいいと思う。写真なら

ウィリアム・ホガースWilliam Hogarth ロココ時代のイギリスの画家
《オックスフォードの放蕩者》Le roué d'Oxford ; scène du Rake's Progress 1733年 63×76cm 油彩
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ジャン=アントワーヌ・ヴァトーAntoine Watteau ロココ時代のフランスの画家
《二人の従姉妹》Les deux cousines 1716年 30.5×36cm 油彩
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トーマス・ゲインズバラThomas Gainsborough 18世紀のイギリスの画家
《庭園での会話》Conversation dans un pare 1746-48年 73×68cm 油彩
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ペーテル・パウル・ルーベンスPeter Paul Rubens バロック期のフランドルの画家、外交官
《満月、鳥刺しのいる夜の風景》Paysage du soir à l'oiseleur, avec pleine lune 1635-40年 46×85cm 油彩
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「パトラッシュ、これは僕が見たいルーベンスじゃないよ・・・」、もう疲れたよ、、

ジャン=オノレ・フラゴナールJean Honoré Fragonard ロココ期のフランスの画家
《嵐》または《ぬかるみにはまった荷車》L'orage, dit aussi La charrette embourbée 1759年 73×97cm 油彩
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ジャン=パティスト・カミーユ・コローJean-Baptiste Camille Corot 19世紀のフランスの画家
《水飲み場のブルターニュの女たち》Bretonnes à la fontaine 1840年 25×33cm 油彩
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《身づくろいをする若い娘》Jeune fille à sa toilette 1860-65年 34×24cm 油彩
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《コローのアトリエ》L'atelier de Corot 1873年 63×42cm 油彩
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ティツィアーノ・ヴェチェッリオTiziano Vecellio 盛期ルネサンスのイタリア人画家
《鏡の前の女》La Femme au miroir 1515年 99×76cm 油彩
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二次元である絵画を鏡によって三次元を表現しようとした作品。しかし、21世紀に至っては、架空の世界を2次元というのに対して現実世界 (3次元空間) のことを指す。「3次元(現実の世界)はもう嫌だ、2次元(漫画やアニメの世界)へ行きたい!」と底辺(非リア充)の提言が声高にされることなり、ヴェチェッリオの実験は500年を経て失敗に終わる。21世紀では漫画やアニメも芸術

フランソワ・ブーシュFrançois Boucher フランスの画家、素描家、エッチング製作者、ロココを代表する画家
《オダリスク》L'odalisque 1754年? 63×54cm 油彩
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《アトリエの画家》Le Peintre dans son atelier 1730-35年 27×22cm 油彩
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ジャン・シメオン・シャルダンJean-Baptiste Siméon Chardin ロココ時代のフランスの画家
《猿の画家》Le Singe peintre 1739-40年 73×59cm 油彩
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こうやって並べるとブーシュが猿に見える(別に他意はありません)順に並べた私が悪い。運悪く上着の色が重なった。シャルダンのフレンチ・ユーモアを私が完成させてしまった(´・ω・`)

ルーブル美術館展の展示全83点の中から、ルーブルが収蔵するルネサンス、バロック、ロココに至る画家の中でマイルストーン的な画家13人を選んでみました。機会があれば解説をしたいと思います。ここまででも大変でした。マイルストーン的な画家たちですが、今回ルーブル美術館展は彼らの作品の中ではショボイ作品ばかりで、絵画がネットに落ちていないので転載できない(著作権は切れているはずなので、転載は問題ないかな)。83から13に絞り込むと、ショボイものが何らかの意味が持って来る、大げさですが輝いて見えるのは私だけでしょうか。

御本家ルーブル美術館は2014年に訪問しました。その内、旅行記を書きます。書く書く詐欺
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携帯ハンズアップ!(ちなみにモナリザ)。フェルメール「レースを編む女」20×20cmの小さな絵
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さもとら家のニケと書くと猫のようだニャー、いいや「サモトラケのニケ」は工事中。てっきり日本に持って来るのかと思っていたよ、このルーブル美術館展に
※複製が東京ミッドタウンにあるらしい

以上、辛口のルーブル美術館展でした。フェルメールは2013年に訪れたウィーン美術史博物館にも何点かあります。ルーブルより立派な作品を展示しています。

ルーブル展ミュージアムショップ
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分厚い「ルーブル美術館展」の本が2,500円買いました。ええ、私の知識はどこかの受け売りです

ルーブル美術館展と全く関係なし。ルーブル美術館とも関係ありませんが
フェルメールといえば「青いターバンの少女(真珠の耳飾りの少女)」マウリッツハイス美術館
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フェルメールの他の絵画は前述の通り、風俗画、つまり普段の人の生活を描写したもの。そして彼の風俗画は悪いわけでは無い、むしろ素晴らしい。そんな中で彼はポートレイトを2枚描いている。風俗画とポートレイトは描画のテクニックは違うはず。しかし、この「少女」に魅かれる。私はこのフェルメールの描画テクニックを、彼が天才である一面だと思います。フェルメールをフェルメールたらしめたのは、、、いいや違うな、フェルメールが日本で特別人気があるのは、この絵の影響が大きいと思う。
何故、この絵が人を魅了するかというと、まず黄金比で描かれている。見ていて心地いい
golden ratio.jpgちょっと見にくいか。ちなみに線はフォトショ。フォトショの「写真切り抜き」の「黄金比」を付けてみたら一致
そして、目の中に「光の点」、反射した光が描かれている
The_Girl_With_The_Pearl_Earring_(1665).jpg魅力的ですよね。今ではグラビアからマンガまで、目に星が当たり前。それが360年前に描かれている。ちなみにフォトショ切り抜き「自由な形」、切抜きの構図は私の感性てへぺろ
そして、何よりカワイイ、口元とか。本物を見てみたい。

KISS はいいとして、もも〇ロのようなアイドルを叩く記事を書くと盛大にバッシングされるので、我慢して控えていました。毒吐いてスッキリした


夜ごはんは、レストラン リューズ Restaurant Ryuzu で。1月28日のランチ以来
地下にあります。エントランス
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以下はサイトから勝手に転載。テーブル席、カウンター(奥にキッチン)、コートヤード
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この日はこんな感じ。”お一人様”ですがテーブルを用意してくれた
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まずシャンパン。本当にキレイなフルートだ。どれだけの量が入るか気になる。NV で1,800円!
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本当は写真なんぞ撮る気はなかったのですが、やはり一人だと暇なのですよ。では、行きます。今日はシェフのスペシャリテです
アミューズ。すまん、写真見ても思い出せない・・・舞い上がっていたのか、、、グラスのピンクのはレンズ豆で食べちゃいけない。ここのアミューズはスープをホイップしたものに、日替わりのマドレーヌ
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松葉蟹とカリフラワーのアンサンブル 雲丹ソースと共に
Mousseline de chou-fleur/crabe “Matsuba’’/sauce aux oursin
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一番上の黒い粒々はもちろんキャビア。一番下の白いカマボコはカリフラワーをムースにして固めた物。どこから、こんな発想が出るのだろう? ミキサーにかけた茹でたカリフラワーを寒天で固めた、、、とは全く違う。私はムースとかが好き。歯の間からニュゥって出すのが
鴨フォアグラのポワレ ビーツのヴェールで覆って グレープフルーツのアクセントで
Foie gras de canard sauté/voile de betterave/confiture de pomélo
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りっぱなフォアグラである。
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これくらいデカいと、フォアグラ食った!という実感がある。グレープフルーツの甘酸っぱいソースが良く合う
そうそう、白ワインをボトルでAuxey Duresses Benjamin Leroux 2012 ミネラルウォーターはBADOIT バドワ
料理名は忘れた、烏骨鶏の温泉卵の中に刻んだ黒トリフュ、サイドにもパイ生地に盛った黒トリフュ
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黒トリフュってね、正直、味が薄いのですよ、生で食べるマッシュルーム、シメジ、松茸もそうですよね。香り上等!といったところ。しかし、黒トリフュと温泉卵の組み合わせは鉄板の美味しさ
パン君。パン食べてます。ちょっと量が少ないんで
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甘鯛のポワレと法蓮草のソテー 生姜風味のコンディメントを添えて
Amadai poêlé/épinard/condiment aux gingembre
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生姜だよショウガ。
ライヨールのナイフ。お肉にはよく切れるナイフじゃないと
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新潟産 サーロイン 黒トリフュ 季節の野菜のソテーを添えて
Entrcôte de bœuf/légumes sautés
2015-02-28 20.44.10.jpgすまん、グラス赤ワインは何か忘れた、ボルドーか
これだけレアなのに赤い肉汁が出ていない、やっぱプロはすげぇな。そしてまた再び黒トリフュ尽くし
ダブルエスプレッソ Le café express double
2015-02-28 21.17.13.jpg飲みかけで恐縮
レモンのクリームを詰めたフロマージュブランのムース ライムのジュレと共に・・・だと思う
Crème au citron/mousseline de fromage blanc/gelée au citron vert
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デザートにもう1皿。これも忘れた。こっちがジュレか?どうしちゃったのだろう私。丸い飾りはキンカンの輪切り
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いずれにせよ、美味しかったからいいのだ
食事が終わって、「今日は特別な日」と言ったら、「アルマニャックなどいかがですか?」
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「もちろん!」ふだん飲まないよアルマニャック、飲んで10年1度くらい。あー良い香り

ごちそうさまでした。シェフが見送りに出て来てくれた。季節が変わって新しいメニューになったら、また行きます。良い夜になりました
正直に書きます、36,000円。正直に書ける値段だと思います。まっとうな値段

※おまけ
六本木駅がド中途半端なバリアフリー。何考えて設計したのか
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2015年2月28日

※色んな人が「真珠の耳飾りの少女」やってます
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はい、これがオチ
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